新竹取物語 1000年女王
松本零士の漫画、及びそれを原作としたアニメ。
連載開始当時の1980年から見て近未来となる1999年を舞台に、1000年周期で地球に大きな災害をもたらす惑星ラーメタルの最接近という天文スペクタクルを交えつつも、地球人の少年・雨森始とラーメタルから派遣された1000年女王であるラー・アンドロメダ・プロメシュームこと雪野弥生の交流を描いた作品。
またこの機に乗じて地球移住をもくろむラーメタル人と地球人達との戦いも描かれる。
「サンケイ新聞」の朝刊と「西日本スポーツ」で1980年1月28日から1983年5月11日までの月曜~金曜版に1ページずつ連載されていた。
全1000回(全1000ページ)。
なお、連載が休みとなる日曜版では「1000年女王ひろば」という読者投稿コーナーを設け、読者から寄せられた意見やイラストを掲載していた。
漫画版、テレビ版、映画版ではキャラクターデザインや性格の設定に異同があり、ストーリー展開もそれぞれ異なる。
1978年から1981年にかけてヒットした『銀河鉄道999』を受けて、フジサンケイグループと東映が松本零士に原作を提供してもらい、産経新聞では漫画連載、フジテレビでは『999』の後番組としてテレビアニメシリーズ放映、映画版公開時にはニッポン放送でラジオドラマ放送など、グループを挙げての盛んなメディアミックス展開を行なった。
宣伝も盛んに行われたことから、「宣伝女王」と揶揄されることもあった。
映画版は、後に多くのアニメの製作で行なわれることとなる製作委員会方式の先駈けである。
しかし、先に『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』で爆発的なブームを巻き起こしていた松本アニメブームはこのとき既に陰りを見せており、アニメファンの注目は同時期の『機動戦士ガンダム』へ移行し、『999』ほどの人気は得られずにこのプロジェクトは終了した。
松本は本作について「この『1000年女王』はメーテルの母親にまつわる物語、つまり、時系列的に『999』以前のもので、私の宇宙物にとって、絶対に欠かせない作品なんです。
この『1000年女王』が無いと、一つの輪の重要な接点が無くなるんです。」と述べており、自身の作品世界を構築する上で重要な位置づけであることを明言していた。
だが劇中ではそうした『999』との関連性については明示されることはなく、映画版のテレビCMで「1000年女王は、メーテルなのか?」というコピーが使われ始めた頃には松本自身も「雪野弥生はメーテル」と言い出したこともあって連載中は本作が『999』の前史であることや、メーテルの母・プロメシュームの物語ということが大きくアピールされることはなかった。
しかしその後、本作の後日談で『999』の前日談となるアニメ作品『メーテルレジェンド』(2000年)と『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』(2004年)で本作のヒロイン・雪野弥生が『999』のプロメシュームであることが作中で明示された。
1981年4月16日から1982年3月25日までフジテレビ系で毎週木曜日19時から『銀河鉄道999』の後番組として放映された。
アニメーション制作は東映動画(現・東映アニメーション)。
プロデューサー・土屋登喜蔵の弁によればアニメの場合、普通3、4か月と放映期間を決め、視聴率がよければさらに伸ばすというやり方をとるが本作は第1回が始まった時点で1年間の放映が予定されているという、破格の扱いだった。
これにより全52話の放映が予定され、初回視聴率は20%台だったが、作品解説の節にあるように前番組『999』ほどの人気を得られず、全42話となっている。
原作タイトルから「新竹取物語」を抜いた『1000年女王』に改題し、TV版終了より一足早く1982年3月13日に東映系で公開。
TVCMでのキャッチコピーは、1000年女王は メーテルなのか?。
TV版の再編集ではなく、キャラクターデザインも一新されたオール新作である。
2005年6月21日に、TVアニメ全話を収録したDVD-BOXと映画版DVDが発売。
TV版DVD-BOXはDVD1枚につき6話収録で全7枚。
【新竹取物語 1000年女王】の主題歌・あらすじ・登場人物・声優
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