タツノコプロ製作による日本のテレビアニメ。
1989年4月6日~1990年1月25日迄毎週木曜19:00 - 19:30の時間帯においてテレビ東京系列で放送されていた。
全38話(+総集編2話)。
また、ダイジェスト版のOVA「天空界メモリアルズ」と新ストーリーのOVA「創世への暗闘」がそれぞれ6巻出版されている。
2003年に、バンダイビジュアルから「天空戦記シュラト MEMORIAL BOX」全2巻発売(OVA「創世への暗闘」のみ未収録)。
異世界で「神甲冑(シャクティ)」という鎧を装着した多くの若者が入り乱れて激闘を繰り広げる、異世界ファンタジーや青春群像劇の要素を持つ格闘アクション作品。
1986年から足掛け3年にわたりテレビアニメが放映され商業的に大成功した『聖闘士星矢』の影響下にある、いわゆる“バトルスーツもの”“装着もの”の「美少年アニメ」として、前年の1988年にサンライズが制作した『鎧伝サムライトルーパー』などと共に知られる作品であり、奥田万つ里のデザインによる多数の美形キャラクターが女性層を中心として人気を集めた。
本作の物語世界は密教とインド神話をモチーフとしており、東洋的な世界観が作品の主柱をなしていることが最大の特徴である。
こうした設定を構築したのはシリーズ構成担当の小山高生の門下筋になる脚本家あかほりさとるで、タツノコプロから「『孔雀王』とかが流行っているから、密教モノで頼む」と企画を依頼されたものの、「似たようなものだろう」と考えて密教の本と一緒にインド神話の本を買って参考資料にした結果、インド神話が主要モチーフとなった。
こうしてインド神話をベースとした“バトルスーツもの”として作品の制作に取り掛かっていたあかほりに、メインスポンサーであるバンダイから、「ミニ四駆が流行っているから、『シュラト』にミニ四駆を入れるように」という指示がなされた。
当初あかほりは反対したが、結局プロデューサーの指示により実現となった。 あかほりは本作で「作品には商品ありき」ということを悟ったという。 作画品質については放映開始当初は概ね高水準で維持されていたものの、2クール終了直後から海外への外注が増加し、それと共に後年のアニメで俗に「作画崩壊」と称される状態と同様の急激な品質悪化が露呈する事態となった。
声優は1987年の同制作会社作品で西久保瑞穂監督作品の『赤い光弾ジリオン』で主役三人組を担当し好評を博した関俊彦、井上和彦、水谷優子が当作品でも起用され、それぞれメインキャラを担当した。
メインスポンサーであるバンダイによって、キャラクターの神甲冑装着状態を再現した、全身各部の関節が可動するプラモデルが発売された。
天空戦記シュラト コンプリート DVD-BOXが2003年5月23日に発売。