みゆき
あだち充による日本のコミック。
少年漫画雑誌『少年ビッグコミック』(小学館)に1980年から1984年にかけて連載されていた。
主人公の若松真人とヒロインである2人の「みゆき」の三角関係を描いた、青春ラブコメディ。
第28回(昭和57年度)小学館漫画賞受賞。 映画化、テレビアニメ化、テレビドラマ化もされた。
テレビアニメは1983年3月から1984年4月にかけてフジテレビ系列で全37話を放映。
映画は1983年9月、東宝系で公開された。
どちらもキティフィルムの製作。
ヒロイン若松みゆきのモデルは、中学生の頃から毎日のように作者の仕事場に出入りしていた女性で、本作連載当時は高校生だった。
既に『うる星やつら』などで小学館作品のテレビアニメ化権を取得していたキティフィルムが、タツノコプロ出身の宮田知行プロデューサー、西久保瑞穂監督を招き、自社で制作スタジオを構えて挑んだ初のテレビシリーズ。
フジテレビは既にアニメ製作会社グループ・タックによるあだち充作品『ナイン』をテレビスペシャルで放送しており、『みゆき』の後、『タッチ』『陽あたり良好!』のテレビシリーズと立て続けにあだち充作品を放映していくことになる。
配役は、主役の兄妹は実年齢が近い点が重視された。
ヒロインの若松みゆき役を演じた荻野目洋子はキティフィルム製作の実写映画『ションベンライダー』のオーディションを受けたことがきっかけで起用された。
音響監督の松浦典良は荻野目の声の「テクニックを超えた得難い清潔さ」と「イントネーションのかわいさ」を買っていたが、声や演技については罵声やブーイングが寄せられ、声に魅力があるとする意見と賛否が分かれた。
音楽部門にキティレコードを抱えるキティフィルムの製作ゆえ、所属アーティストの歌が頻繁に挿入歌として使用されている。
また当時のテレビアニメとしては37話で3曲のエンディング主題歌は異例であった。
H2Oが歌うエンディングテーマ「想い出がいっぱい」は43万枚を売り上げるヒットとなり、1980年代のスタンダードナンバーとして記憶されることになった。
エピソードは原作中盤を消化したところで打ち切りになった。
原作進行とのペースを合わせるため、オリジナルのエピソードを挿入した結果、あまりにもシリーズの一部としてそぐわない内容の作品が多すぎた、原作とアニメと全く描き方が異なるエピソードが多々ある…など、数々の理由から視聴率が伸び悩んだと言われる。
完結編を劇場用新作として制作する話も持ち上がったが、頓挫している。
みゆき メモリアルDVD-BOX(TV放映完全収録版)が2000年9月25日が発売。
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