バンパイヤ
手塚治虫が『週刊少年サンデー』(小学館)及び『少年ブック』(集英社)に連載した漫画作品。
特撮テレビ番組化もされていた。
1968年10月5日から1969年3月29日までフジテレビ系で全26話が放送されていた、
実写とアニメの合成のモノクロ作品。
バンパイヤの変身シーンと変身後の動物形をアニメーションで描いてある。
パイロット版の制作は放映前年の1967年春から開始され、8分半ほどのカラー版パイロットフィルムが作られた。
しかし予算の関係でモノクロ制作に変更され、同年5月ごろから第1話の撮影が始まった。
しかし、放送局やスポンサーの獲得に難航したことや、バンパイヤの故郷である“夜泣き谷”の設定にテレビ局側からクレームが付き第1話が三度にわたってリテイクされたことなどのアクシデントが続き、全26話完成から半年後にようやく放映開始された。
原作者である手塚治虫も実名で登場する。
当時の虫プロダクションの様子も窺い知ることができるのも見どころである。
また秋芳洞でロックに殺されてしまう大西ミカや心を入れ替えたバンパイヤ同盟及び岩根山ルリ子が最後まで生き残り、下田警部の最期が夢の国のバンパイヤの仕組んだ罠にはまる、原作の結末で起こるバンパイヤ狩りがロックの為に物語り半ばで起こり、日本政府によるバンパイヤ弾圧が描写されトッペイが囚われる、西郷が登場しないなど設定が原作マンガとは若干替えられている。
また撮影が予定より延びたため俳優との契約上のことや上記のようなテレビ放送上の制約から変更されたところもあった。
さらに福田善之の降板によって19話からは上記のように人間と和解したバンパイヤたちと生き延びていた熱海教授と手を組んだロックとの対決に主軸を置いた勧善懲悪劇に方向転換した。
水谷豊の事実上のデビュー作である。
新たな素材が発見されたためより本放送に近い形になるデジタルリマスター版DVD-BOX (6枚入り)が2002年12月にコロムビアミュージックエンタテインメントから発売された。
特典映像としてパイロット・フイルム(カラー版、漫画風狼版)や未放送部分やNG版などが収録されている。
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