ゲゲゲの鬼太郎(第1作)
水木しげる原作のコミック『ゲゲゲの鬼太郎』を原作とした妖怪アニメ作品。
原作と同じく親しまれているアニメ版は2008年現在まで1960年代・1970年代・1980年代・1990年代・2000年代と、各年代ごとに5つのシリーズ作品が製作されている。
1970年代以降のシリーズは約11年周期で製作され、ある程度の規則性も認められる。
ただし、これが製作側の意図するものなのか、偶然なのかは不明である。
テレビアニメはいずれもフジテレビ系列で放送、東映動画(現・東映アニメーション)が製作。
東映が水木しげるの「悪魔くん」を実写でテレビ化して成功したことで、東映動画(現・東映アニメーション)は「墓場の鬼太郎」を、資本系列が同じNET(現・テレビ朝日)系列放送用にアニメ化を企画。
しかしこの時は、“墓場”というタイトルを持つ作品をアニメ化することに尻込みしたスポンサーによって立ち消えとなった。
その後アニメ化の企画はフジテレビへ移ることになったものの、制作初期は「墓場の鬼太郎」(仮題)で進行していたため、NETと同じようにスポンサーから“墓場”に対する忌避反応が起こったが、「原作のタイトルを無難なものに変える」という、当時としては大胆なアイデアが提案される。
水木がこの提案を受けた際、どの様な反応を見せたかは判然としていない。
1968年1月よりアニメ第1シリーズが開始された。
このシリーズのみモノクロ。
それまでNET向けにアニメを制作していた東映動画が初めてフジテレビで放映したアニメでもある。
全65話を放送した。
1968年1月3日 - 1969年3月30日放送。
全65話。 唯一のモノクロ作品。
鬼太郎初のアニメ作品。
原作のグロテスクさや下ネタ、社会風刺の部分を抑えた以外はほぼ忠実に映像化した。
人間に災いをもたらす妖怪を鬼太郎が人間の側に立って倒す勧善懲悪型のストーリーが中心で、鬼太郎の性格も原作より更に親しみやすい善の個性となった。
こうして鬼太郎は子供達の新たなヒーローとして人気を博し、妖怪ブームを生み出す原動力となった。
平均視聴率は17.2%(ビデオリサーチ関東地区調べ)。
音楽にはその後の日本音楽界の重鎮、いずみたくが起用された。
主題歌、エンディングのみならず、オーケストラなどを存分に使ったBGMのレベルが非常に高いこともこの第1、第2シリーズを盛り上げるのに多大な貢献をしている。
主題歌は当時、いずみと親交が深かった熊倉一雄が、エンディングはいずみのCMソングを数多く歌っていた加藤みどりが歌っている。
主題歌レコードは30万枚以上を売り上げた。
主人公、鬼太郎の声優には野沢雅子が起用された。
当時から人気声優の1人だった野沢が、テレビアニメの主人公を演じるのは本作が最初だった。
またサブタイトルの字体やロゴ表示演出、予告編のナレーターが毎回違うのも、本作や次の第2シリーズの特徴である。
鬼太郎親子に味方する砂かけ婆や子泣き爺などの仲間が集う「ゲゲゲの森」の概念も、本アニメの放送開始に伴い確立した。
なお、まだ「鬼太郎ファミリー」と呼べるほどに親密な味方妖怪の絆は描かれず、仲間たちもたまに登場する援護要員的な存在だった。
第1シリーズはモノクロだったため、人気番組にもかかわらず1970年代以降のテレビ番組カラー化の波に飲まれて再放送されることは少なかった。
しかし、その知名度からモノクロ作品としては珍しく1980年代になって再放送されたこともある。
その再放送の時は、画面下に「この番組は白黒でお送りします」とテロップを添えたり、画面右下の隅に「白黒」とテロップを添えて放送した。
2009年7月から2010年2月までCS放送の東映チャンネルで1回2話ずつ放送されていた。
1968年7月21日 - 『ゲゲゲの鬼太郎』(第5話・第6話のブローアップ版。
フィルム紛失のため視聴不可能となっており、2012年7月21日発売のDVD『復刻!東映まんがまつり 1968年夏』にはTV版マスターを流用の上、収録されている)。
同時上映は『太陽の王子 ホルスの大冒険』、『魔法使いサリー 小さな魔法使い』、『ウルトラセブン』 第1シリーズ:ゲゲゲの鬼太郎 1968 DVD-BOX ゲゲゲ BOX 60's(全65話+特典映像)
【ゲゲゲの鬼太郎(第1作)】の主題歌・あらすじ・登場人物・声優
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