釣りキチ三平
矢口高雄による日本の漫画作品。
また、それを原作としたアニメ作品。
1973年から10年間、『週刊少年マガジン』(講談社)に連載され、当時の看板作品のひとつであると共に、自然派漫画の代表的存在であった。
『週刊少年マガジン』では長編を、『月刊少年マガジン』(講談社)では短編を同時連載していた。
続編や単発の読み切り作品もたびたび発表されている。
魚釣りが大好きな「釣りキチ」(「釣りキチガイ」の略、つまり熱狂的に釣りが好きな人のこと)少年三平が、日本中、世界中のさまざまな魚釣りに挑戦する釣り漫画である。
矢口高雄の代表作となっている。
韓国、台湾、イタリアでも出版され、特にイタリア語ではオリジナルソングも作られた。
現地のタイトル名は「SAMPEI」。
作者自身が幼少の頃からの釣り好きであり、作中に出てくる魚は「幻の怪魚」の類を除くと、ほとんど全て(釣っていない魚はムツゴロウとアカメの二種のみ)を実際に作者自身が釣っているので、その写実的な釣りの描写に特徴がある。
また、初挑戦の三平がその釣りを体験していくのに合わせ技術的な説明が随所に加えられるため、釣りの疑似体験、あるいは入門書としても通用する。
『釣りキチ』いう題名の中にある『キチ』という言葉が、きちがいを短くした物という意味もあり、現在では差別用語・放送禁止用語とされている傾向から、一時期言葉狩りの対象となった。
主人公の名前「三平三平」は、姓の三平は大毎オリオンズの三平晴樹、名の三平は漫画家の白土三平から、「魚紳」の名前は銀行員時代に作者が知り合った釣り雑誌のライターでもある釣り師「加藤魚紳」から取っている。
1980年4月7日から1982年6月28日まで、フジテレビ系にてテレビアニメが放送された。
制作は日本アニメーション。
全109話。
放送時間などの関係で内容の短縮や登場人物が異なる場合もあるが、基本的には原作を忠実にアニメ化している。
ただし『湖の殺し屋ブラックバス』(73話)や『ワカサギの氷穴釣り』(82話)など、原作から大幅に脚色が加えられたエピソードや、『驟雨のオトリアユ』(62話)のように2つのエピソード(『鮎の夏』のPART 1とPART 2)を融合したものもある。
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