ワンダースリー
虫プロダクション制作のテレビアニメ、及びこれと設定を同じくする手塚治虫のSF漫画作品である。
『ジャングル大帝』に続く虫プロ3番目のアニメ作品で、虫プロ内の余剰人員を活用する目的で示された企画をその端緒とする。
『W3』が形になるまでに、2度虫プロの企画と似たアニメが他の会社から制作され、虫プロではその都度設定変更を行っている。
漫画版は当初『週刊少年マガジン』に掲載された。
しかし、前述の設定変更の際に社内で内通者騒ぎが起こり、不幸にもその発端となった作品が『W3』と同時掲載になったため、これを快く思わなかった手塚の意向によりマガジンでの連載を6回(1965年13号 - 18号)で打ち切り、設定を見直した上で掲載誌を『週刊少年サンデー』に変更して連載された(1965年5月30日号 - 1966年5月8日号)。
このことは俗に「W3事件」と呼ばれている。
アニメ版は虫プロダクション製作でされ1965年6月6日 - 1966年5月30日にフジテレビ系で全52話で放送されたモノクロ。
提供はロッテ。
大まかなプロットは共通しているが、全52話のうち大部分が漫画版と異なっている。
OPは、スタッフおよび提供スポンサー(ロッテ)のテロップのある物と、無い物の2種類がある。
懐かしのアニメ特集等では、専らテロップ無しのものが使われているが、DVDには双方が収録されている。
テロップありヴァージョンのラストは、「♪ワンダースリ~、ワンダースリ~」の歌に合わせて、「提供 ロッテ」の「ロッテ」の部分が揺れ動くという、異色のパターンだった。
放映開始からしばらくは常時20%台を維持する好視聴率をマークしていたが、その後TBSが同時間帯に円谷特技プロダクションの特撮番組をぶつけてくることが判明し、円谷の特撮技術をよく知っていた手塚治虫は番組の前途を危惧した。
その番組『ウルトラQ』が始まるや、『W3』の視聴率は急落、月曜19時30分枠への時間帯変更(正確には『快傑黒頭巾』との枠交換)のやむなきに至った。
手塚は『ウルトラQ』第1話の放映を見たとき、息子である手塚眞の興奮ぶりが「すごいものであった」と記し、クライマックスが終わってから『W3』にチャンネルを変えたとき「ああ、これで負けた!」と感じたという。
【『W3』(ワンダースリー)】の主題歌・あらすじ・登場人物・声優
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