宇宙の騎士テッカマン
タツノコプロ制作のSFアニメ。
NETテレビ(現・テレビ朝日)の水曜日19時00分 - 19時30分枠で、1975年7月2日から12月24日に及んで、全26回が放送されていた。
『新造人間キャシャーン』『破裏拳ポリマー』に続く、タツノコプロハードSFアクション路線第3弾。
「テッカマン」は鉄仮面をモチーフとしている。
監督は前半を笹川ひろし、後半を鳥海永行が務めた。
制作当時大ヒットしていた『日本沈没』や『ノストラダムスの大予言』などの終末ブーム、公害などの社会問題など様々なテーマがストーリーに絡められたシリアスな作品である。
映像面では、舞台である宇宙の無重力を表現するため慣性を活かした殺陣、エアーブラシを使用した特殊効果、『タイムボカン』と同じくスキャニメイトによる画像変形技術をオープニングに採用し、「トォー」などの音声面でも工夫を凝らした意欲的な作りとなっている。
宇宙版『科学忍者隊ガッチャマン』という意図もあったという。
11話「失われた宇宙船」は傑作エピソードとして名高い。
しかし、前年の他社のテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』が打ち切りになったように、宇宙ものを当てるのは当時では難しいというアニメ業界のジンクスをこの作品も破る事はかなわなかった。
そのため、1年間の予定で構成されたストーリーが本格的に動く前に半年で打ち切られ、多くの謎が残る形となった。
最終話、敵の集団ワルダスターとの決戦の場面で物語は終了し、その結末は描かれていない。
そしてラストシーンはワルダスターの巨大宇宙要塞に向かうテッカマンの叫びで幕を閉じる。
17年後の1992年には当作の設定を換骨奪胎して『宇宙の騎士テッカマンブレード』が製作され、本作がなしえなかった結末を描ききっている。
OP・EDとも、局クレジットは「NETテレビ」だったが、NET番組で「NETテレビ」と表記されたのは唯一。
2015年5月27日にはキングレコードよりBD-BOXが発売予定。
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