ラ・セーヌの星
1975年4月4日から同年12月26日迄フジテレビ系列で放送されたテレビアニメ。
制作はフジテレビ/ユニマックス/創映社(現・サンライズ)。
全39話。
1789年に勃発したフランス革命の頃のパリを舞台とし、美少女剣士の活躍を描く。
主人公はシテ島で花屋の娘として育った美しい少女・シモーヌで、変装して「ラ・セーヌの星」を名乗り、闘う。
主人公はオペラ座の歌姫を母に持ち、ルイ16世の妃マリー・アントワネットの異母妹であるという設定となっている。
放送と同時にアニメを元にした漫画が小学館の学年別学習雑誌に連載された。
当時ポピー社の着せ替え人形、セイカの学習ノートなどキャラクター商品も発売された。
もともとは当時連載中だった人気漫画『ベルサイユのばら』のアニメ化企画だったがオリジナル企画になり、『ベルサイユのばら』に加えて、手塚治虫の『リボンの騎士』の要素の入った作品となった。
金子満が設立したエムケイの初作品である。
基本的に全てフィクションであるが、モーツァルトやモンゴルフィエ兄弟、オルレアン公とその私邸パレ・ロワイヤル、ナポレオンなど実在の人物・建物が登場すること、革命前夜から「バスティーユ牢獄の襲撃」「国王・王妃の処刑」に至るまでの情勢の流れや、数々の史実・歴史的事件を物語の基盤としており、放送当時話題を呼んだ。
同じくフランス革命をテーマにした『ベルサイユのばら』が、どちらかと言えば貴族の側から見た革命を中心に描いたのに対し、本作品では主に民衆の側から、終盤で王妃側に視点が転換され、両者の生活事情・心情が深く詳細にわたり描写されている。
シモーヌの幼友達ミランは貴族を憎み、階級差別のない世の中をつくるため反乱を起こそうとして囚われる。
彼はシモーヌとロベールの助けを受け一度は新大陸(13植民地)へ渡るが、帰国後革命の主導者となり、ラストシーンではさらなる激化・暗い時代の到来を予言する。
弾圧を受ける民衆、立ち上がる革命家たちの象徴的存在だった。
オープニングは断頭台に立つ王妃と群がる民衆の画にナレーションが重なり「マリーを殺せ!」という叫びの後、燃えあがる炎とともにタイトルとラ・セーヌの星が現れ、アレーヌが「エトワール・ラ・セーヌ」とフランス語でコールするという当時としては衝撃的なものである。
フランスを舞台にしているアニメであり、日本コロムビアの木村英俊の発案で歌もフランス人の女性歌手アレーヌが担当した。
本作はフジテレビでは伊勢丹の一社提供番組であり、同局の本放送ではオープニングの途中に伊勢丹のロゴが表示された。
2012年10月24日、メディアファクトリーから全話を収録したDVD-BOX上・下巻が同時発売された。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。