空手バカ一代
1971年から1977年まで週刊少年マガジンで連載された劇画。
原作:梶原一騎、画:つのだじろう・影丸譲也。
同劇画は後述するテレビアニメ化や映画化もされた。
空手家・大山倍達の半生を描いた伝記的作品。
寸止めでの組手を主体とする日本の伝統的空手界に異を唱え、邪道と謗りを受けながらも実際に打撃を当てる独自の空手(フルコンタクト空手)を提唱、国内や海外を転戦する姿を追った第一部(つのだじろう・画)と、大山道場から極真会館への刷新と世界進出や、主催する大会での場や他の格闘技と戦う高弟たちの活躍を描いた世界制覇編(影丸譲也・画)の、二部構成となっている。
梶原が“大山倍達(談)”と頻繁にストーリーの中で示したことと劇画調の筆致により、連載中は絶大な人気を誇り、触発されて極真会館に入門し空手道を始めた者には、松井章圭・増田章・黒澤浩樹など多くおり、大山と極真会館の知名度向上を語る上で欠かせない作品となった。
1973年10月3日から1974年9月25日までNETテレビ(現・テレビ朝日)系列で毎週水曜日19時30分~20時00分に放送された。
全47話。
様々な事情に配慮してか、主人公は大山倍達ではなく架空の空手家「飛鳥拳」となっている。
ピストン堀口や木村政彦といった、原作において物語の展開に重要な役割を担っていた実在の人物も、アニメ版には登場しない。
また劇中の飛鳥拳は、結婚せず独身のままで通すなど、原作・現実の大山倍達とは異なる部分も少なくない。
前半は比較的原作に近い話だが、後半は世界中をさまざまな格闘技と戦いながら旅をする内容となっており、オリジナルストーリーも少なくない。
また、カマキリ拳法のエピソード等、梶原・大山原作の「空手戦争」など他漫画からの流用も見られる。
アニメ版独自のエピソードに登場する敵は、ほとんど素行の悪い悪人として描かれているため、ストーリーは空手対異種格闘技というよりも勧善懲悪色が強いものとなっており、少年向けアニメとして飛鳥拳のヒーロー性を高めるための演出がなされている。
同様にED終了後に視聴者の年少者に「空手の遊びは非常に危険」という空手の危険性を喚起するテロップを入れているのだが、本放送のみで再放送以後では確認されていない。
主題歌を歌っている大安蓮は、子門真人の変名となる。
「空手バカ一代 DVD-BOX1」 2005年10月21日 ジェネオンエンタテインメントから発売。
「空手バカ一代 DVD-BOX2」 2005年12月22日 ジェネオンエンタテインメントから発売。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。